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セミナー2日目となった4日(金)は、マニュアルの具体的な内容について話し合いました。1日目の参加者に加え、NGO対象の研修テキストの編集経験者も加わり、コンセプトから考え直す時間となりました。
このマニュアルには、「グローバリゼーションとはなにか」「オルタナティブな社会とは」「参加型学習から得られる“力強い学び”とは」などの理論に加えて、11のアクティビティが収録される予定です。そのアクティビティの中に、DEAR発行の『コーヒーカップの向こう側』『貿易ゲーム』『ケータイの一生』『パーム油のはなし』などが入ります。
これらの教材は、日本では主に学校教育やNGOの教育プログラムの中で使われているのですが、タイでは違います。NGOのスタッフやフィールドワーカーの研修のほか、プロジェクト実施地の住民を対象にも使われているのです。
たとえば、土地無し農民(労働者)たちを対象に『コーヒーカップの向こう側』を使って、彼らの置かれている状況や、グローバリゼーションが“南”の国の農民に与える影響について学びます。そののち、農作物の問題について、彼らが実際につくっているトウモロコシの場合について考えてみるそうです。
また、『貿易ゲーム』をやるときは、それぞれのグループ毎に山岳民族の衣装を着たり、農民の格好をしたり、盛り上げることもあるようです。この意見を言っていたのは、演劇教育を行うNGOのスタッフでした(フィリピンのPETAのような団体らしい)。
話し合いを聞いていてわかったのは、タイのNGOワーカーたちがこちらの状況に合わせて、柔軟にDEAR教材を使いこなしていること。教材のコンセプトが深く理解されたうえでローカライゼーションされていて、すごい!
チャチャワン先生は、セミナーの最後にこう言っていました。「ここ5年間で、北タイの農村や山岳地域の状況は大きく変わりました。グローバリゼーションの影響が如実に現れ、より一層“オルタナティブな社会づくり”を考え、実践していかなくてはならなくなりました。その中で、DEARと出会い、“力強い学び”の経験や手法を学べたことは幸運でした」。そして、「DEARとの交流についてはバンコクでの全国NGOネットワーク会議でも報告しています。これらの教材は関心を持って迎えられ、現在、北タイだけでなく、タイ全土のNGOでも実践されています」とのこと。
マニュアルが完成し、タイのNGOワーカーたちの手に渡る日が待ち遠しいです。
(八木)
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