キャサリン・サリバンさんTalk&Workshop 「3.11以後を生きる」

キャサリンさんと安原はづきさん
初めまして。9月よりインターンをしています。末永です。
私は今年の4月~7月までの80日間、「ピースボート」というNGOが運営している地球一周の船旅に参加していました。その中で、世界の社会問題について勉強する「地球大学」というプログラムに参加し、下船後にDEARでインターンをしています。

11月13日(日)に開催された「キャサリン・サリバンさんTalk & Workshop 3.11以後を生きる」に参加しました。最初にキャサリンさんについて少し紹介させていただきます。
キャサリンさんはニューヨーク在住の核問題の専門家・平和教育家であり20年以上核問題にかかわり、世界各国で主に若者を対象に、市民団体や、政府関係者、国連などと、核廃絶に向けたプロジェクトを行ってこられました。ピースボートの地球大学などでもワークショップをされています。

そんなキャサリンさんを迎えて行われたワークショップには20人の参加者が集まり、教員の方が多かったようです。
ワークショップの始めにキャサリンさんが、ここではみんなが安心して参加してもらいたいので話されたことはこの場にとどめましょう、という話をされました。

そして、各々の自己紹介として、
①今日どこから来たのか 
②なぜこのイベントに参加しようと思ったのか
について2分程度で話しました。

②に関しては、各参加者が、震災や原発について話題を避ける最近の雰囲気について感じている違和感や、周りと自分の考えの間にあるギャップ、原発問題に対する疑問、怒り、不安などの気持ちをそれぞれ話しました。

その後、2人組になり、順番に以下のことを話しました。その間、聞き手は質問をしないで傾聴しました。

①今の福島の状況や世界の原発の問題を考えると状況は・・・に続く話をする
(原発の状況とこれからについて考えていること)
②今の福島の状況や世界の原発の問題を考えると私の気持ちは・・・に続く話をする
(原発の状況とこれからについて感じていること)
③もし自分が全ての力や資源を持っているとしたら、福島の現状や世界の原発について・・・をしたい
(原発の問題に対して自分がやりたいこと)

そして休憩をはさみ、参加者の一人の中村紘さんに、広島での被爆体験をお話しいただきました。ご自身は幼い時に被爆をされたのであまり記憶がなく、人前でお話されることもなかったようなのですが、先日、南相馬の高校生と一緒にピースボートに乗って話をしたことから、今後はもっといろいろなところで被爆体験を話したい、とお話し下さいました。

その後、3人グループになり、相談会のワークを行いました。先程、2人組で話した③の質問、原発の問題に対して自分はどのような行動をするか、についてより具体的に考え、他者から質問をしてもらい、計画をより明らかにするワークです。3人組で

①話す人
②話を聞いて質問する人
③内容を書きとめる人
の役割を順番に担いました。

自分の中で実現したいイメージを話し、聞き手にいろいろな切り口から質問を投げかけてもらい、書き手には、その内容を書きとめてもらったので、終わった後も時々それを見返すことができます。
話すこと、聞いてもらうことで、自分の中の気持ちや考えの整理ができました。

最後にキャサリンが話してくれたことですが、「人間は、感情と言葉を切り離して考えようとする。でも、感情を持つことで例えば怒りであれば「もっとこうしたい」と志向を変えることができるし、孤独感であれば「人とつながりたい」とモチベーションを上げて行動をするきっかけを作ることができる」という言葉を聞いて、感情で物事を考えてはいけないと意識していましたが、気持ちが楽になりました。

また、福島の川俣町からわざわざ参加して下さったSさんが、みんなが福島のことを真剣に考えてくれていることが嬉しく、行動をしていこうという気持ちになった、とお話し下さったことも、強く心に残りました。

今回のワークショップで改めて、自分の中にあるモノを外に出すことで頭の整理になるし、実現したいというモチベーションになりました。すこしでも多くの方が、本音で話せる場をふやしたいし、そんな場があるということを伝えたいと思いました。

私も、草の根レベルからですが、小さなコミュニティからこのようなイベントを発信していきたいと思います。キャサリンさん、通訳の安原はづきさん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました。
最後に感想を言う参加者
(末永知実)

コメント

  1. 末永さん、

    WSの報告興味深く読ませていただきました。

    キャサリンさんも(WSに2、3度出ただけのご縁ですが)
    お懐かしい。
    (顔つきが女子から大人の女性に変わってる!)
    よくわかりませんが、彼女には「アメリカ」
    を感じます。

    ところで、
    感情と言葉と考えること。。。
    面白い関係ですね。

    どこからどこまでつながっているのか
    と思うぐらい密接で、お互いに、前提
    になっているんでしょうね。
    分けようにも分かちがたいものがあって、
    それを分けると得られるものと失うもの
    があるのかも。

    こうした瞬間的集中型のWSの中で、私などは
    思わず「場の力」に引っ張られて、心にもない
    ことを口走ったりしてしまうタイプなんですが、
    それも後からひとりフィードバックをすると、興味深く、
    その架空の自分に引っ張られる「瓢箪から駒」の
    面白さもあります。

    何はともあれ、キャサリンさん、お元気で。
    ご活躍を応援しております。

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