フリースペースたまりば「えん」でワークショップ 2016年度第1回「オリンピック~光と影」

川崎市のフリースペースたまりば「えん」で、今年度1回目のワークショップを行いました。

大雨の降る中、たまりばに近づいていくと聞こえてくるのは、屋上を走り回っている子どもたちの元気な声。じめじめした天気が続くと気が落ち込むものですが、彼らにはあまり関係なかったようです。見習わねば!
 
ワークショップのテーマは「オリンピック~光と影」。記憶に新しいリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックですが、華やかなスポーツの祭典という見た目とは裏腹に、貧困・差別・格差といった様々なグローバル・イシューが垣間見えるのも、このイベントの特徴です。

そこで、実際にオリンピック・パラリンピックで話題となった様々な場面の写真や動画を通して、一緒にこの巨大なイベントについて考えてみよう、というのがワークショップの目的です。

1.えんオリンピック・紙相撲大会

最初の導入は、紙相撲大会!
中にはなんと紙相撲初体験(!)という子もおり、スタッフお手製の土俵で、白熱の取組が行われました。「相撲ってオリンピックの種目じゃなくね…」というつぶやきが聞こえた気もしましたが、幅広い年齢の子どもたちが参加してくれました。


2.オリンピッククイズ

オリンピックのシンボルと言えば「五輪」の輪っかですが、順番はなかなか覚えていないですよね。そこで、輪っかを正しく並べ変えてみるパズルをしてみました。「上が2個だっけ?3個?」「赤が右下でしょ!」など、飛び交う意見。

実はこの五輪はオセアニア、アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカの5大陸を表しているそうです(どの色がどの大陸かは決まっていないらしい)。


3.ブラジルクイズ

リオ・オリンピックの舞台となったブラジル。
日本の面積の何倍?
ブラジルの言語ポルトガル語が語源のものは?
天ぷら・とんかつ、どっち?
おんぶ・だっこ、どっち?など。

クイズとなると燃える子どもたち。一生懸命考えて参加してくれました。そして、ブラジルのおいしいピーナツのお菓子をおやつにいただきました。

4.写真クイズ

今回のオリンピック・パラリンピックから5つの場面を写真で紹介し、「何をしているのか」「どこの国?」「自分ならどうする?」と問いかけます。

選んだ写真は
①エチオピアのマラソン選手が手を交差してゴール
②韓国と北朝鮮の少女のセルフィー
③難民選手団
④猫ひろし
⑤パラリンピックのメダル、の5つ。

ニュースにとても詳しい子もいて、写真のテーマについて詳しく話してくれたり、「国籍」とはなにか、といった難しいトピックも他の子に噛み砕いて教えてくれていました。

「えん」には、小学校~高校生くらいまで幅広い年齢層の子が通っていますが、こんなときにはその年齢差がかえって助かるなあと感じます。カンボジア代表として出場した猫ひろしは、さすがの?知名度の高さでした。


5.パラリンピックPV

最後に、パラリンピックのプロモーションビデオをみんなで鑑賞しました。
オリンピックの後で、なんだか取り上げられることの少ないパラリンピックですが、このPVを見ると間違いなくイメージが180度変わります。「すげえ…」「かっけえ…」という声が聞こえてくるのもつかの間、みんな釘づけになっていました。


「花より団子」でしょうか。ワークショップの隣でおはぎ作りをしていたため、おいしそうな香りに引き寄せられていく子どもたちでしたが、最後にはみんなビデオにくぎ付けでした。

自由参加ということもあり、本棚の向こうからクイズの答えが聞こえてきたり、急にピアノが鳴り始めたりと、想像のつかないことの連続でしたが、このいい具合の「ごちゃごちゃ感」が子どもたちの安心感と興味を引き出してくれるのかな、と感じたワークショップでした。
(高階)

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