Girls Unlimited Program 第2回「Have a broader view(広い視野を持つ)」

こんにちは。DEARの八木です。
10月4日(水)にGirls Unlimited Program(ガールズ・アンリミテッド・プログラム)の第2回目のセッションが実施されました。
第2回目のゲストは、アメリカ大使館広報・文化交流公使のマルゴ・キャリントン氏です。キャリントン氏は、同領事館初の子どもを持つ首席領事として、2007年から2010年まで在福岡米国領事館の首席領事を務められました。現在も、女性問題に関わる企画等に積極的にかかわっていらっしゃいます。


第1回目の山﨑直子さん(宇宙飛行士)のお話と関連づけて、まずは、キャリントン氏おすすめのショートドキュメンタリーフィルム「The Overview Effect(オーバービュー・エフェクト/概観効果)」を観ました。



宇宙飛行士たちは、月や宇宙の秘密に関心を寄せ、宇宙に飛び立ちます。しかし、宇宙空間から地球を眺めた宇宙飛行士たちは、その想像を越えた美しさに心を打たれ、「地球は人間を含めて全体が一つの体系だ」と悟ります。

宇宙に行ったことで宇宙飛行士自身が思いもよらない視点の変化(cognitive shift)を経験し、大きな実感とともに「地球上の生命は全部合わせて一つの生命体だと理解することが大切(概観効果Overview Effect)」なのだと語りました。

ショートフィルムを観終わったあと、キャリントン氏は2つのポイントを提示しました。
  • 見方を変えてみることが大事(Benefit of Shift in Perspective)
  • 結果はいつも予想通りとは限らない。もっと素敵なことが起こるかも!(Outcomes are not always what you expect – something they are even better!)
そして、参加者のガールズたちに、ポイントに関連づいた2つの発題をしました。
  • 物事を別の視点からみて、気づいた経験はありますか?
  • 予想していなかったけれど、素敵なことが起こった経験はありましたか?
まず、モデレーターの並木有希さんが「高校時代に交換留学でイタリアに滞在し、ホームステイをしました。よその家庭に暮らすことで、初めて、自分の家族のことがよく分かったのです」という体験をお話しくださいました。

その後、参加者たちはまずはひとりで自分の経験をふりかえり、その後、グループワークで共有しました。キャリントン氏は「グループワークをやると、みんな意見が異なることを実感できます。みんな異なる意見を持っていることを知るのは、面白い経験です」と、グループワークの効果について補足してくれました。





参加者から出た意見の一部を紹介します。
  • アメリカに行った時に、飛行機が遅れたり、バスを乗り間違えたりして「最悪!!」と思った。でも、バスの中でがんばっていろんな人と英語で話をしたことで、もっと英語を勉強しようとか、コミュニケーションって大事だな、って心から思えた。
  • 学校で「難民の日本への受け入れ」についてディスカッションをした。わたしは初めは「怖いな、不安だな。正直、あまり受け入れたくないな」と思っていた。でも、外国の難民キャンプを訪問したことのある人から、語学や生活習慣の支援があるんだとか、難民を地域に「統合」してくための仕組みや考え方があるんだよ、という話を聞いてびっくりした。
  • 文化祭の実行委員をやることになった。初めは「めんどくさいな」と思っていたけど、普段交流のない先輩や後輩とも仲良くなれた。違う学年の生徒とこんなに仲良くなれるなんて予想もしていなかった!
  • 部活の部長をやっている。いつも部員のみんなに「ああなってほしい、もっと、こうなってほしい」と思うことばかりで、もやもやしていた。でも、夏休みが明けたら、以前よりもまとまりが出て、いい雰囲気になっていた。要求するばかりでなく、距離を置いたり、休んだりすることも大事だって気づいた。

そして、キャリントン氏のメッセージ動画“Dear Me(あの頃の私へ)”を視聴しました。「失敗をすることが大切。失敗をしたから、がんばったから、目標を達成できることがあります」というメッセージを、みんなしっかり受け止めているようでした。
※動画は右下の歯車マーク(設定)→字幕→日本語で日本語字幕を表示できます



最後に、キャリントン氏から「中高生のみなさんと出会う機会を積極的に増やし、無限大の可能性をもつ女の子たちを応援していくのが、わたしのコミットメント(約束)です。みなさんは、これからの自分に何をコミット(約束)しますか?」という課題が出されました。

参加者は、それぞれの自分のコミットメント(約束)を付箋に書いて、第1回目につくった「みんなの木」の周りに付け足して行きました。みんなが、どんなコミットメントをしたのかは、次回までのお楽しみです。
(報告:八木亜紀子)

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