叫びなんてあげられない。だから囁いている。でも、人々の声は確実に、ある。

こんにちは。BE*hiveスタッフの照内です。

2018年2月20日(火)に、聖心女子大学4号館BE*hive(ビー・ハイブ)の特別企画展にて豊田直巳さんのギャラリー・トークライブが行われました。


BE*hiveでは、2月20日(火)~4月11日(水)まで期間限定で豊田直巳さんの写真展「叫びと囁き~フクシマ・避難民の7年間の記録と記憶」を開催しています。フォトジャーナリストとして、イラクやパレスチナをはじめとする紛争地での取材を続ける豊田さんが、東日本大震災後、福島県を訪れて感じた思いや伝えたいことが展示されています。

この日のギャラリー・トークライブでは、豊田さんが実際に福島を訪れ、住んでいる方が語っていたこと、胸に秘めている思いなどが語られました。

ギャラリー・トークライブには大勢の方が参加しています

原発事故、それに伴う様々な影響。福島に住む方たちは、多くの人が語ることをやめました。話すだけで嫌な気分になり、さらに、「忘れたい」という気持ちもあるからだと言います。

除染をしている人の話が語られない。除染をしているからといって安全ではない。被爆しないと除染できない。では倫理的な問題はどうなのでしょうか。

豊田さんは、本質はほとんど何も分からないけれど、と言う前置きをした上で、日本の法律について話をされていました。日本には「年間1ミリシーベルトなら安全」という基準・法律があります。ですが、法律があるから安心だという話ではありません。0.5ミリシーベルトは0.5なりの安全、そして危険さがあります。そういったことが、今もなお語られずにきていることに問題がある、と豊田さんは指摘していました。

ギャラリー・トークライブには大勢の方が参加しています

取材をした地域の一つである飯舘村は、原発事故に伴い、政府から沢山のお金が出ています。今現在は避難指示が解除され、人々が帰ることには大量のお金が費やされていますが、自立することに関しては十分な支援がありません。

叫びなんてあげられない。だから囁いている。
でも、人々の声は確実に、ある。

本写真展は、その思いを届けるための写真展です。
豊田さんのギャラリー・トークライブは、
3月19日(月)17:30~
4月11日(水)17:30~
にも開催します。入場無料ですのでぜひお越しください。
(報告:照内)


豊田直巳 写真展「叫びと囁き」フクシマ・避難民の7年間の記録と記憶
場所:聖心女子大学4号館1階 BE*hive
交通:地下鉄日比谷線「広尾駅」4番出口徒歩1分
日程:2018年2月20日(火)~4月11日(水)

BE*hive開館時間
平日10:00~18:00
土曜11:00~16:00

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