秋田で開発教育入門ワークショップを開催しました

こんにちは、スタッフの伊藤です。

6月17日(日)に秋田で「開発教育セミナー~身近なものから考える入門ワークショップ~」を実施しました。セミナーでは、「パーム油のはなし」のワークショップを実施し、その後、秋田の「いいところ」が続くためにはどうしたらよいか、ということを持続可能な開発目標(SDGs)と関連付けながらグループごとに考えました。

「パーム油のはなし」ワークショップの様子

そもそもまず、なぜ秋田?ということからお話しますと、DEARでは「SDGs達成に向けた開発教育実践者の育成」を進めています。より多くの開発教育の実践者とつながり、地域での活動に学び、一緒に活動していくことで、地域において開発教育を推進することを目的としています(本事業は、JICA「NGO等提案型プログラム」に基づいて実施しています)。

今回は、秋田にある、DEARの団体会員・NPO法人バニヤンツリーに協力してもらい、定期的に実施されているセミナーにお邪魔してきました。セミナーには、高校生、教員、NGO、秋田ユネスコ協会など、多様な所属と年齢層の方々の参加がありました。

前半は、「パーム油のはなし」のワークショップを実施し、身近なものと開発問題のつながりについて考えました。

後半のワークでは、まず秋田のよいところ、魅力、自慢、についてブレインストーミングをしました。印象的だったのは、「人とのつながり」のよさを多くの人が感じているということでした。そして、「秋田の水や空気がきれいな自然」、「山菜や海の幸といった豊富な食べ物やお酒」、「方言」、「伝統工芸品」、「秋田犬」など、本当に多くのよいところが挙げられてていました。

秋田のいいところ探しのようす

秋田のいいところをたくさん出してもらった後、それらがこれからも続いていくために、「阻害しているもの」「促進しているもの」について、考えました。その結果・・・グループから思わず声が上がったのは「続くには、けっこう難しい」ということでした。今の状態が続くには、「二酸化炭素を排出する生活」「地球温暖化」「森林伐採」「乱獲」「人口減少」といった課題が多くあることに気づいたのです。

今ある地域のよいところを失わないためには、私たちは何をしたら良いのでしょうか。今回のワークでは限られた時間でしたが、参加者同士で話し合う中で、今ある課題に対して自分ができることを考えるきっかけとなったようです。

今回出てきた課題は、秋田に限ったことではありません。全世界で取り組むべき目標としてSDGsが設定されていますが、実は、これらの目標は今回のワークで挙げられたような地域の課題と関連しています。

参加者の多くにとって、SDGsがどこか遠くの話ではなく、まさに自分たちが取り組まないといけないことなのだ、という気づきが多くあったようでした。



参加者のアンケートから
  • 持続可能、不可能を不可能の原因から考えること、持続可能なやり方だけでなく、持続可能な形を考えたい。
  • いろいろな人と話をすることで、より幅広い問題や解決策などを考えることができた。見えていない問題を見ようとしないと分からないということを実感した。
  • 自分の生活とSDGsゴールをリンクさせて考えられる重要な機会になった。秋田の未来を考えて行動できるような状態を目指し、日々過ごしていきたい。
  • 具体的な資料をもとに様々な角度から問題、テーマを見ることができた。身近なところで、自分ができることを考えていきたいと思う。
  • 世代が違う人とたくさん話し合うことができてとても楽しかったし、とてもよい刺激になった。国際的なこと、秋田のこと、いろんなことに関心をもっていきたいと思った。
  • 多世代の方と改めて「秋田」について考えるよい機会になった。「つづけるために」を意識して、自分のできることから実行しようと思う。
  • 地球にやさしいや秋田の魅力について改めて考えることができた。どちらも持続することは難しいが、こうした要因を探りつつよりよい未来に向かって考えていきたい。
  • SDGsは横文字だが難しくない。「だれ一人取り残さない」の意味がようやくわかった。
  • 世代を超えた意見交換でもグループの人が優しくて、自分の意見が大切にされてうれしかった。
DEARでは、2019年12月まで東北や新潟を中心に開発教育の実践者との連携を深めていきたいと思っています。イベントやセミナーのご案内はメーリングリストやWEBにていたします。お問い合わせは事務局までお願いします。(報告:伊藤)

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