フィリピンの竹楽器「トンガトン」でリズムを楽しもう!フリースペースえん・ワークショップ(2019年度・第4回)

こんにちは、ボランティアの武内です。
12月16日(金)に神奈川県川崎市にある「フリースペースえん」で今年4回目のワークショップを行いました。

今回のワークショップでは「ピナット・トンガトン隊」のじゅんちゃん、やっちゃん、堀さんが、フィリピン・北部ルソンに暮らす山岳少数民族「カリンガ」の楽器を紹介してくださいました。

お昼のすぐ後に開始したためか、たくさんの子どもたちが参加しました。

カリンガの人々の伝統的な楽器はかれらにとって身近な竹が材料で、堅い地面にたたいて音を出す「トンガトン」、10㎝くらいの縦笛のような「サガイポ」、手首に軽く打ちつけて音を出す「バリンビン」、鼻笛の「ウリモン」や口琴の「クビン」など、様々な種類があります。それぞれ手作りのため、同じ音が鳴る楽器は一つもありません。

まず、ワークショップの冒頭でトンガトン隊の皆様がデモ演奏をしてくださいました。

左からトンガトン隊のやっちゃん、堀さん、じゅんちゃん

それぞれの楽器の音の違いなどを感じた後、フィリピンやカリンガについて写真を使いながらの説明を聴きます。

色々な写真からカリンガ州バリンシアガオ村について学びます

トンガトン隊の方々と、説明を聴く子どもたち

次に、いよいよ一人ひとつトンガトンが配られ、楽器の使い方の説明を受けました。
トンガトンは竹の節を生かして作られた楽器で、中が空洞なため、堅い地面や木製の台に打つと素朴な音が鳴る仕組みです。

鳴らすときは単に力を入れればよいというわけではなく、垂直にして落とすように軽く打つことがきれいな音を出すポイントです。

楽器を手にした子ども達は思い思いに音を出したり、長さの違うトンガトンを使って音の違いを感じたりしていました。

トンガトンの音を試しているところ

そのあと、5-6人のグループに分かれて楽器演奏を練習し、各グループそれぞれが、工夫し考えて独自の演奏をしました。

全員が同じリズムでたたくのではなく、少し違うリズムを重ねてみたり、一人二つ使ってさらにアレンジを加えてみたりしました。相手が鳴らす音を邪魔しないようによく聴きながら、オリジナルのリズムを編み出していくことがとても面白いと感じました。

グループ発表!奥のじゅんちゃんが持っているのが「バリンビン」です。

グループ練習の後は発表に移り、聴いた後は何人かが感想を伝えあいました。同じトンガトンという楽器を使っていても、グループによって明るいメロディーだったり落ち着いたリズムだったりと特徴のある発表になりました。

また、トンガトン隊の方がほかの楽器を使ってセッションに参加することもあり、賑やかな時間でした。

発表の後は、「サガイポ」や「バリンビン」などの楽器の使い方も教わりました。楽器になじみがある子どもたちが多く、「サンポーニャ(南米アンデス地方の民族音楽フォルクローレに使われる笛の一種)」に似てる!」といった声が上がりました。

手に持っているのは口琴の「クビン」、コツをつかむのが大変です。

竹でできたシンプルな楽器だけどそれぞれ音が異なって、みんなで大合奏ができたのはとても楽しい時間でした。

私はフリースペースを訪問することが初めてだったため、「えん」にお邪魔するときは少し緊張しました。ただ、活動してみてたくさんの子どもたちが自由に過ごしている様子がとても印象的でした。また、小学生から職員の方々まで幅広い年齢の方がいる場所はあまりなじみがありませんでしたが、小学生の頃に通っていた学童のような懐かしさを感じる時間でした。

これからも様々なワークショップに参加してみたいと思いました。
(DEARボランティア 武内友里恵)

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