N/S高生、N中等部生と5回連続ワークショップ!「選挙を先取り体験」

 こんにちは。事務局の八木です。 

5月の5日間、学校法人角川ドワンゴ学園 経験学習部と、27名の中高生(N中等部生3名、N/S高等学校生24名)を対象にオンライン・ワークショップを実施しました。

ここでいう「大学生」とはゲストの能條さんのことです

テーマは、「選挙を先取り体験~バズり中の政治メディアを運営する大学生とラフに政治を考えよう」です。教材『18歳選挙権と市民教育ハンドブック』や、グローバル・エクスプレス第17号「リーダーを選ぶ」を活用しながら、政治と自分とのつながりや社会参加の方法について考えました。

5日間のプログラム

  • Day1 オリエンテーション(こどもって何?おとなって何?)
  • Day2 参加について考える(参加のはしご)
  • Day3 ゲスト・セッション:能條桃子さん(NO YOUTH NO JAPAN)
  • Day4  リーダーを選ぶ
  • Day5 模擬投票をやってみよう!
角川ドワンゴ学園のスタッフが事前・事後におこなった生徒のアンケートでは、「選挙以外に政治に参加できることができると思う」という質問に「そう思う」と答えた生徒が2倍以上にもなるという変化がみられました。

「そう思う」が2倍以上に!

Day3 ゲスト・セッション:能條桃子さん(NO YOUTH NO JAPAN)

3日目は、NO YOUTH NO JAPAN(NYNJ)の代表・能條桃子さんをゲストに迎えて開催しました。NYNJは、政治や社会について「知って、スタンスを持って、行動する」U30世代を増やすために活動しているNPO です。

生徒たちからは、たくさんの質問が出て、その一つひとつに丁寧に答えていただきました。デンマーク留学のお話や、「この社会をつくっているのは誰…?わたしたち!」という言葉が心に響いたようです。 


生徒の感想(アンケートから抜粋)
  • 能條さんが言っていたように「この社会を作ったのは私達」と言えるような、自ら社会問題などに突っ込んでいける人に将来はなりたいです。
  • デンマークや他の国の教育や政治関係をもっと知れるワークショップがあればいいと思いました!デモについてももっと知りたい。デモってどうやって参加出来るのか…。
  • NO YOUTH NO JAPANのような若い人が運営している政治に関する団体があること、また、そういった活動も社会参加の方法のひとつであることを学びました

Day5 最終日はオンラインで模擬投票!

最終日には、政党名を隠した状態で主要政党のマニフェスト(2019年参議院選挙時)から以下の5項目を読み比べました。
  1. スローガン
  2. 教育・子育て支援
  3. 立候補者に占める女性の割合
  4. 原発・エネルギー政策
  5. そのた(選択制夫婦別姓や同性婚、ほか)
そして、グループで話し合いをした後に、ZOOMの投票機能を使って1つの党に投票!
白票や棄権はなく、投票率は100%!
開票時には、開票する側も、参加した生徒たちもドキドキ😳でした~。

政党名は開票後に公表しました

「政治が身近なものになった」

事後のアンケートより、生徒たちの声をご紹介します。
  • 政治は気軽に参加・話してもいいと言うことを参加して知りました。
  • 本当に身近なことに政治が関わっていると思いました。私にとって、政治はどこか遠くて、手の届かないような場所にあると思っていましたが、この社会を作っているのは私たちで、すごく近くに政治があるのだと気づきました。
  • 個人的なことは政治的なこと Political is Personal という言葉の通り、政治は堅苦しい印象でしたが実は人間生活そのもののことなんだなと改めて実感しました。

「投票できるのは当たり前のことじゃない」

  • 「選挙権を持ったら選挙に行きましょう」と言われ続けてきたせいか、選挙に行けることが当たり前だと勘違いしていたが、実際は、日本に住んでいる外国人、目の見えない人、ディスレクシア、ホームレスといった、行きたくても行けない人がいる、ということを知って、今の選挙の仕組みを変える必要があると感じた。
  • その人の立場によって必要な政策は違うんだということを学んだ。
  • 5日間でものすごく色々なもの(自分の国や他の国の政治や、LGBT、選挙に参加できない人の事例や自分とは違う他人の考え、様々な教育のカタチ、今の考え方と昔の考え方…等他にも多数)に興味を持つことができました。

「社会参加・政治活動の方法はたくさんある」

  • 社会にはいろいろな参加の方法があるということ。また、社会問題の解決に、自分が役立てる可能性が十分にあることを知った。
  • 私は模擬選挙を目的として申し込んだのですが、蓋を開けてみれば、主体的なテーマは選挙でも、もっと社会全体の幅広いテーマにフォーカスしていて、いろんな世代との意見交換もとても新鮮で、意見を出しやすい雰囲気でとても楽しかったです!
  • 積極的に社会問題などに関わることに協力したいと思うようになった。

「意見が違うからおもしろい!」

  • 自分の考え方と他の人の考え方の方向やどのように答えにたどり着くか、どこから視点を向けるかが違い、すごく面白かったし、もっと広い視野を持とう、と思うきっかけになりました。
  • たとえ自分の言いたいことが定まっていなくても、とりあえず何か言ってみることの重要性や、意見交流の新たな楽しさに気づけました。
  • グループワークでは自分とは全く異なるみなさんの様々な意見を聞くこともでき、自分の考え方の粋が大きくなった気がする。
  • それぞれ意見が違うことに対してみんながお互いを否定することなく尊重できる場だったのが印象深いです。
5回のワークショップを通して生徒のみなさんが、異なる意見に耳を傾ける姿が印象的でした。そして、自分とは違う立場・境遇の人への想像力を持っていることが、すてきだなと思いました。

参加した生徒のみなさん、サポートしてくれたスタッフのみなさん、ありがとうございました。
(報告:八木亜紀子)

追記:生徒のひとり「いうとさん」がブログにレポートを書いてくれました。こちらもぜひお読みください。

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