こんにちは。開発教育ファシリテーション講座修了生のナンシーです。10月10日(日)に「開発教育ファシリテーション講座2021」第4回が開催されました。
第4回目は、ファシリテーションの基本となる「自分・人の参加をみるチカラ」について考えてみました。
そして、いよいよ後半ということで、参加者のみなさんにグループワークを委ねる形になりました。前半の3回までに学んだり実践したりしたことを色々と挑戦してみてもらうことになりました。Let‘s try!😀
もくじ
- アイスブレイク
- 前半ダイジェスト
- お願いしたい学びの提案
- 「5人のツアーガイド」
- 「開発ランキング」
- ふりかえり
アイスブレイク
アイスブレイクは、懇親会を挟んではいるものの、講座としては2週間空いたので、みなさんの近況(ちょっと残念だったこと、嬉しい&楽しかったこと)をシェアする時間となりました。
ナンシーのグループは、たまたまロングヘア—のメンバー💇でした。緊急事態宣言後の変化やコラボされている事業の話など、とても興味深いものでした。みなさんのアイスブレイクのグループでは、どんなお話が登場したでしょうか?😊
前半ダイジェスト
次に、後半の幕開けということで、前半3回分の振り返りをしました。
「第1回 私とファシリテーション」では、「ファシリテーターの持つ恐怖について」受講生が感じる恐怖をグラフ化したものがありました。こちら👇
今回の第4回では、まさにグループワーク①②における葛藤や危機を体験する中で、ファシリテーターとして、どうあるかを考えてもらう機会につながったのではないでしょうか…。
お願いしたい学びの提案
これまでは参加のルールは4つほど紹介してきましたが、今回は丁寧&ちょっと長めに説明がありました。
- 協力した参加をお互いにつくりましょう
- 話し合いの時間はみんなの時間
- 立派なことなんて言わなくてOK(思ったこと・感じたことはどんなことも大事!わからないことは学びの潤滑油)
- 言いたくないことは言わなくてOK(空気や流れよりも自分を大切に)
- 主張は歓迎しますが、相手の評価はご遠慮を
- 相手の話を聴いて みんなで共有(オンラインなので気を付ける点:お互いの情報がどのように見え、どのように発されているのか…)
- 学ぶことを楽しみましょう(色々な意味で…葛藤が生まれることも楽しもう)」
みなさんは、この講座が始まってから意識している参加のルールはありますか?また、この中にはないもので、意識されているものがあるとすれば、それは何でしょうか?
「5人のツアーガイド」(グループワーク①)
事前に宿題として出ていたワークの一つで、5人のツアーガイドの情報から、優先順位をつけるというものです。
5人グループで行い、優先順位1~5位の合意形成を図るワークです。
グループワークが始まる前に合意形成の留意点が紹介されました。
- 自分が納得できない限り、順位は変えない
- グループ内である程度の合意を示しうる決定をつくりあげるように努力すること
- 自分の意見を変える場合は、自分にも他メンバーにもその理由が明らかであることが必要
- 決定する際に、多数決や平均値を出す、または取引といった「葛藤をなくす方法」は避けること
- メンバーの感情やグループの動きにも配慮すること
- プロセスを大事にすること
ワーク①後、ふりかえりシートに記入する時間が10分設けられ、その後、同じグループでふりかえりを共有しました。
グループワーク①参加者のみなさんからのふりかえりより(一部紹介)
【ふりかえり項目の「合意形成の程度は?」】
- 5で、その理由はプロセス重視。丁寧に話し合われていた。
- 順位が決まらなかった点で高い数字にはならなかったが、お互いに尊重してできた。安全、調和、場づくりができていた。
- 「基準」に関してもそれぞれの解釈が違う。最初に「基準」を決めたのはいいが、それに縛られた感もあるのでは?
【グループ内の振り返り&他のメンバーに対して気づいたこと】
- 話のイニシアティブをとろうとしていた。ジャムボードを出してワークの目的を達成しようと頑張っていた。
- 話の流れを作る発言をしてくれた。考える素材を提供してくれた。
- 正反対の意見に対して、妥協点を見つけようとしていた。
- デメリットの部分もどれくらい妥協できるか?本質を見抜いてくれた。みんなの視点が同じ方向を向くきっかけになった。
- 自分の思いを素直に出してくれた。話しやすい雰囲気ができていた。
「開発ランキング」(グループワーク②)
事前に宿題として出されていたもう一つのワークは「開発ランキング」です。👇
3~4人グループで行い、どの開発を順番に重要にするかを決めていきます。合意形成を図る二つ目のワークです。
ワーク②後、ふりかえりシートに記入する時間が10分設けられました。そして、2つのワークを通して、グループの動きそのもの(決定方法や雰囲気など)への分析や感想、2回の違い、また、自分に対しての気づき(自分の主張をしつつ、グループに対して何を意識したのか、ワーク後の自分のプロセス分析はどうだったか)を3~4人のグループで共有しました。
グループワーク②参加者のみなさんからのふりかえりより(一部紹介)
- 🤯1回目は、違う意見があっても、楽しく決められた。2回目は、みなさん、開発教育に関心があるので、ベースが同じかと思ったが、みんなが違っていたので、ショックだった。
- 😑参加型の納得感は1回目の方があった。
- 😏リードした人の流れで行ってしまうのは、怖いなと思っている。あえて、立ち止まって考えましょうと発言するようにしている。
- 😮結論を出すというよりは、みんなが話しやすい雰囲気づくりに努めた。自分の意見を控えるといい結果になったこともあった。控えることも大事だと思った。
- 😦流れに対して発言もあったが、お互いの立ち位置が分からなかった。理解できない部分が多く、切り込んでいけなかった。
- 😗「ファシリを自分たちでやってくださいよ」という戸惑いもあった。最初のワークはぎくしゃくした雰囲気だった。何とかしなくちゃと思いながらも、雰囲気をもっとよくできたら、流れもよくなったかな、と思う。
- 😕1回目は自分が少数意見だった。あえて強めに主張したが、一瞬冷たい空気をあびた気もした。少数意見の扱い方の難しさを感じた。
2回のワークを通して、まっきー(第4回担当)からお話がありました。「合意形成のプロセスにおいて、全員の参加に気を配れたのか、合意形成がスムーズであったのであれば、見えていないものがあったのかもしれない、合意形成はこれでよかったのか?という感触があるもの」、また、「順位を出すことで満足して、合意形成していくことに妥協していないか、うまくできなかったという感覚があってしかるべきものなのではないか」というものでした。
昨年の講座で私も同じワークを体験し、合意形成のプロセスを振り返る新たな視点を得られたことを覚えています。
「自分の枠組みではなく、相手の枠組みに共感的理解を示しながら、自分は参加できていたのだろうか??」「合意形成における自分のクセみたいなもの」にも気づかされました。
みなさんはいかがでしたか。ご自身のふりかえりの中でも、グループでふりかえりを共有する中でも、新たな気づきはあったでしょうか。まっきーも話されていましたが、合意形成はそんなに容易なものではないと、では、「合意形成の難しさとは何か…」それは次回、第5回の講座に続きます。
ふりかえり:自分・人の参加をみるチカラ
おわりにまっきーからの「自分・人の参加をみるチカラ」についてレクチャーがありました。私自身、当時も今も、スライドの一枚一枚にど~ん!と重い衝撃😱を受けていました。
画面越しに見るみなさんも真剣に聞かれていたように映りました。
- コミュニケーションの基本(自分の理解はさほどあてにならない、自分の言っていることは思っているほどには伝わらない→だから互いに確かめ合う、言い換え合う)
- コミュニケーションのWhatとHowを捉える👇
- 開発教育における「合意形成の重視」(色々な立場があっていいよね・難しよねでは、済まされない!)
- 開発教育における「話し合い」(「話し合い」のパワーポリティクスに気づく、またそれに気づかせる)
- 開発教育のファシリテーションの基本(自分で学ぶ力を得ていけるように→人々の学びの質を豊かにするお手伝い)
- 自分のファシリテーションをふりかえる視点(自分の見方・感じ方に敏感になる、見えていないものを見るために)
第4回がみなさんにとって、新たな気づきや学びを得られていたら嬉しいです。もしかすると重たい?モヤモヤする?回だったかもしれませんが、その続きは…第5回「「開発問題の扱い方~開発教育の視点から学習を掘り下げ、振り返る」に繋がります。
いよいよあと2回です。
みなさんと一緒に学べる時間を大切にしていきたいです。😊
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。(報告:ナンシー)
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