「民主党とNPOの政策討論会」に行きました

昨晩、民主党で開催された「民主党とNPOの政策討論会」に参加してきました。
※DEARとして特定の党を支持しているというわけではありません、念のため。

会場には200名を越すNPO/NGO関係者で満員となっていました。DEARでお付き合いのある方のお顔もちらほら。国会の最終日でお忙しかったでしょうに、党からは衆・参両議員の方が8名ほど参加していました。

会は7分野のNPO/NGOの代表が発言し、それに議員側が回答するという形式で進められました。開発教育に関係のあるところでは、JANICの大橋代表と、ESD-Jの大前理事の発言があり、それぞれに「持続可能な社会の実現」「MDGsの達成」「市民参加」について提案をされました。

NPO/NGOといい、議員といい、ただでさえよく話す人たちの集まりなので、予定の2時間をオーバー。最後に会場からの自由質疑を求めると、ばばばばーっと大量の手が挙がり、幅広~い分野からの現状報告と要求が次々と出されました。それぞれに現場を抱え、当事者や課題に向き合っている方ばかり。まさにNPO/NGOは「市民の代弁者」だと思った次第です。

その中で特に印象的だったのは、中学生が発言したことです。
「子育て支援や子どもの問題について、あれこれ意見が出ているけれど、大人が考えたことばかりだと思った。みなさんは、どうやって子どもたちの声を聞くつもりなのか。わたしたち子どもには、発言の機会があるのでしょうか」という主旨でした。

たどたどしい発言だったので、会場からは笑い声も出ていましたが、それは失礼なこと。子どもの参加をどう保障するのか、当事者の声をどう政策に反映させるのか、弱者を意思決定の場から排除してはいないかを問う、大切な発言だったと思います。

昨年DEARも参加してつくった『子どもの参加を促す』ガイドでは、「本当に子どもにできるのか」「結局大人が操っているのだ」「手間が増える」といった大人の思い込みが、子ども参加を阻む壁であることがまとめられています。

議員からは、「子どもの意思表明権は子どもの権利条約にもあるので、実現させていきたい」という回答がありました。

討論会の様子は、DEARの動画もつくってくれたOur Planet TVのウェブサイトで観ることができます。(八木)

コメント

  1. 中学生の発言、感銘を受けました!
    そして、そのことに対する八木さんのコメントにも共感!

    本年は各自治体で、「次世代育成支援行動計画」の後期基本計画策定に取り組んでいます。
    私は、この計画策定の市民協議会に参加し、当事者の声をきくプロセスとその方法、反映の仕方などについて、提案や提言に取り組んでいます。
    このような政策(施策)立案過程に参加して、子ども参加の重要性を伝え、行動として実現できる提案をしていくこともNGOとして重要な活動の一つだと考えています。

    日本のNGO/NPOは政策提言の能力が低いことが指摘されますが、やはり市民の声を届けるためには、欠かせない行動ですよね。

    地方でNGO活動をしていると、NGOの敷居の高さを指摘されます。
    市民団体である以上、市民の賛同や共感を得ることなしに活動は成り立たないなかで、「子ども」や「市民参加」という切り口は途上国のみではなく国内外に共通する課題であることに気付かせてくれ、NGO活動へ関心をもってもらうことにつながります。

    「子どもの参加を促す」ガイドを大いに活用して、参加のプロセスにおいて大人である私たちが子どもと共に学びあい共に成長していくことが大切だと思っています。
    参加のプロセスは高い視座をもって社会をとらえられる人づくりでもあります。

    八木さん、いろいろと考えさてくれる内容でした。
    ありがとうございます。

    開発教育でつながるみなさん、地方でも力を尽くしていきましょう!

    椿原 恵(コミュニティコミュニケーション・サポートセンター)

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  2. 椿原さん、コメントをありがとうございます。
    ・・とコメントを書き始めたところ、高校生から相談電話がかかってきて対応しておりました。
    「世の中にいろいろ問題があって、将来なにかしたいけど、なにをしたらいいか分からない。開発教育ってどんなことをしているのか教えてほしい」というものでした。
    いろいろ話しているうちに「社会のこととか、ちゃんと話し合いたいけど、(学校や友達には)そういう雰囲気がない」とも言っていました。
    「社会のことで不安に思っていることや、こうしたいって思うことを話し合う場所をつくるのが、開発教育でもあるんです」とお話しました(ちょっと適当ですが)。
    久々に、子どもと呼ばれる世代の方と、話し合う経験をいたしました。

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