「ダッカと新宿」シリーズはじまる

DEARでは今年、シャプラニールさんとスープの会さんと共同で「ダッカと新宿の現場から考える」シリーズと題した企画に取り組んでいます。「“貧困”を乗り越える市民のチカラ~新たなつながりを考える」をテーマに、この11月から来年2月まで、ワークショップ、現場訪問(ダッカ&新宿路上)、報告会の3部構成です。

自分たちが考えたいことを最優先させた企画で、「果たして人が集まるだろうか?」という一抹の不安を抱きながら5回におよぶ会議を重ね、この3日(水・祝)に第1回目のワークショップを開催しました。当日はなんと、40名を超えるお申込みがあり、会場は満席となりました。

まずは「つながりビンゴ」でアイスブレーク。「仕事/学校以外の友だちがいる?」「何かあった時に相談できる人は?」「お隣の人の顔を知っている?」など聞いてみました。

藤岡さん(シャプラニール)によるダッカの事例と、後藤さん(スープの会)による新宿の事例を映像と一人の「人」との関わりを中心にお話いただきました。ダッカのストリートチルドレンと、新宿のホームレス状態にある人…。あまり関係がなさそうですが、その背景や、信頼関係づくり、地域との関わりづくりなど、共通点が見えてきます。

ダッカ・グループと新宿グループにわかれて、一人の人の物語をもとに、周囲とのつながりや関わりを「相関図」にあらわしました。新宿グループは「自分」も書き込んでいたのが印象的。自分は市民として、相関図の中に入っているのか、入ろうとしているのか、関わりを避けているのか…。いろいろなことを考えました。
参加者の皆さんは、ダッカと新宿の共通点に気が付いただけでなく、自分自身の「つながり」についても考え直すきっかけになったようです。アンケートから幾つかの声をご紹介します。
  • 一見、自分の生活とは無縁であるかのように見えるホームレス、ストリートチルドレンの問題が一気に身近になったように感じました。人とのつながり、支え合いが生きていく中でどれだけ大切かを改めて実感したように思います。
  • 一人が生きていく中で多くの人々や場所が関わっていることに驚きました。自分に置き換えて考えてみても、すごい数の人々に支えられているんだと改めて考えさせられました。
  • 途上国の貧困と新宿の貧困とが重なる部分があった。コミュニティの大切さ、人と人とのつながりの大切さ。自分自身、お金はないが、友達が多いということが、幸せなことだと改めて気がついた。
  • 新宿は、普段の生活圏(通学地域)に近く、又、「ホームレス」といわれる人たちを見かけることも多く、何となく気にかかっていました。「人間関係」というか、人間らしい関係をもつということがどれだけ大切で幸福なことなのか考えさせられました。
  • 最後の藤岡さんの言葉は、はっとさせられた。「目指すべきは「自立」なのか、つながりなのか」すごく大切なテーマだと感じた。
シャプラニール、スープの会、DEARのコラボです
このシリーズ、次はダッカと新宿の現場訪問です。
DEARスタッフも今週末の夜はスープの会の定例活動に参加して、新宿路上訪問に行く予定です。シリーズの進捗はひきつづき、レポートしていきます。
(八木)

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