28日(木)の午前中はフィールド・トリップということで、5つのグループに分かれ、バスに乗ってプラハの近くまで出かけました。訪問先の5団体はいずれも興味深いところでしたが、西はPeople In Need(PIN)という国際協力NGOへ、八木は環境教育NGO(英語名がなくてチェコ語の発音も超難しい)へ。
訪れた環境教育NGOは、プラハの街が見える距離でありながら8ヘクタールもの敷地があり、その中に小さいホテルやレストラン、“森の幼稚園”、農場があり、牛や豚、山羊、アヒルや鶏などの家畜もいて、ひと回りするだけでちょっとしたピクニック。2時間があっという間に過ぎていきました。
参加者がみんなNGOスタッフということもあり、ピクニック気分でありがながらも運営資金についての質問が折々に挟み込まれました。運営費は行政からの補助金が中心で、“森の幼稚園”はドイツから資金援助があるとか。環境教育プログラムの参加者からも参加費を頂戴して、やりくりしている‥などなど。
EUの参加者から運営の話を聞くと、市民セクターへの潤沢な資金が(経済危機でひたすら減少傾向とはいえ)確保されていることが非常にうらやましくなります。
開発教育(Develop Education / Global Education)のための資金が、EUという大きなプラットフォーム・レベルでも、各国レベルでも確保されており、各国の外務省または文科省にあたる省庁が開発教育の推進のための戦略や方針を出しているのも、うらやましい限り。
一方で、EUの参加団体の中には「資金の多くを公的資金に拠っているので、政策が変われば資金が切れる。財政的なサステナビリティ(持続可能性)がない」という強い問題意識もあります。
「日本のDEARは、開発教育への政府の援助がないから、事業収入や会員・寄付がほとんどです。それで運営が楽だということではないけど、自己資金をがんばってます」というと、「うーん‥、状況が違いすぎる。免税NGO(日本でいう社団や財団的な法人)になると営利事業はできないし‥。でも、なんとかしないといけないし‥。寄付や会費といっても“援助”じゃないから集まらないし‥、そしたらやっぱり補助金がないと‥」という、ぐるぐる回りに。
事業収入を得るために、別途、社会的企業を立ち上げている団体もあるそうですが、それはそれで仕事は増えるし、やっぱり大変!という話に。
法人税を払っているとはいえ、事業収入と会員からの会費が多くを占めるDEARの状況は、EU視点ではかなり特殊なようです。
(八木)
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