みなさんこんにちは、DEARスタッフの小口です。
2018年1月16日に、上智大学にて「スマホから考える世界と私たちのつながり」というテーマでワークショップをしてきました。
参加者は、1998年前後に生まれた大学生。つまり物心ついた時から、そばにはガラケーではなくスマホがあった!という学生も多く(驚き!)、そんな学生と一緒に、スマホと世界がどのようにつながっているかを考えました。
まずは携帯電話、スマホの進化を4コマ漫画を使いながら確認しました。
日本初の携帯電話「ショルダーフォン」が登場したのは、1985年。「当時は本当にお金持ちしか買えない代物だった」という田中先生のエピソードもありつつ、なぜものすごく大きく重い&電話機能しかなかった「ショルダーフォン」が小さくて軽い&たくさんの機能がある「スマートフォン」になったのか、を皆で考えました。
キーワードは、スマホの部品につかわれているたくさんの鉱物。
クイズを交えつつ、スマホの部品にはたくさんの鉱物が使われていること、鉱物は世界中から運ばれてくること、部品になり、組み立てられ、スマホになる過程で何度も国境を超えることを伝えると、驚いている学生も多いようでした。
続いて、そんな鉱物の中でもスマホに必須のタンタルやタングステンが多く採掘されている、コンゴ民主共和国ではどのようなことが起きているのかを知るため、「スマホの真実」(PARC制作)というDVDを見ました。
鉱物を資金源として続く紛争のこと、その被害者となった人々や動物たちのこと、その後、紛争鉱物取引規制ができたこと等、スマホに使われている鉱物を取り巻く状況について、初めて知った学生もたくさんいました。一方で、ルワンダで起きたジェノサイドをきっかけにコンゴの紛争鉱物について学んだことのある学生もいました。
その後の話し合いでは色々な観点からの意見が出ました。
今回は、DVDで学んだ「鉱物を資金源として続く紛争」と「採掘現場の動植物の減少」という問題がどの目標とつながっているかについて考えました。明確な答えがあるわけではないので、違った観点から色々な目標とのつながりを考えたさまざまな意見を聞きながら、お互いに発見があったようでした。
授業後の感想には、以下のような意見が多くありました。
余談ですが、アップルがiPhone旧機種の動作速度を意図的に遅くしていた!?というiPhoneユーザーにとっては驚きのニュース※が報道されています。「本来は必要のない買い替えを促された」として韓国やイスラエルでも集団訴訟が起きているそうです。
そんな中、エネルギー消費削減策の一環で「計画的な老朽化」を取り締まる法律があるフランスの検察当局は、アップルがその法律に違反する疑いがあるとして予備捜査を始めたそうです。(そんな法律があるとは!さすがフランスですね。)
「持続可能なスマホ」の実現、ひいてはSDGsの実現のためには、今使っているものを使い続けるというのもアクションの一つ。それぞれの立場で何ができるのかを、私も考え続けたいと思います。
(報告:小口)
※日本経済新聞(1月14日)「iPhone速度抑制、世界に波紋 仏で予備捜査」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25664240T10C18A1EA5000/
2018年1月16日に、上智大学にて「スマホから考える世界と私たちのつながり」というテーマでワークショップをしてきました。
参加者は、1998年前後に生まれた大学生。つまり物心ついた時から、そばにはガラケーではなくスマホがあった!という学生も多く(驚き!)、そんな学生と一緒に、スマホと世界がどのようにつながっているかを考えました。
田中治彦先生の授業「生涯教育学」の一貫で実施しました |
まずは携帯電話、スマホの進化を4コマ漫画を使いながら確認しました。
日本初の携帯電話「ショルダーフォン」が登場したのは、1985年。「当時は本当にお金持ちしか買えない代物だった」という田中先生のエピソードもありつつ、なぜものすごく大きく重い&電話機能しかなかった「ショルダーフォン」が小さくて軽い&たくさんの機能がある「スマートフォン」になったのか、を皆で考えました。
キーワードは、スマホの部品につかわれているたくさんの鉱物。
クイズを交えつつ、スマホの部品にはたくさんの鉱物が使われていること、鉱物は世界中から運ばれてくること、部品になり、組み立てられ、スマホになる過程で何度も国境を超えることを伝えると、驚いている学生も多いようでした。
続いて、そんな鉱物の中でもスマホに必須のタンタルやタングステンが多く採掘されている、コンゴ民主共和国ではどのようなことが起きているのかを知るため、「スマホの真実」(PARC制作)というDVDを見ました。
自分の身近なスマホの話ということもあり、興味を持ってくれる学生も多かったです。 |
鉱物を資金源として続く紛争のこと、その被害者となった人々や動物たちのこと、その後、紛争鉱物取引規制ができたこと等、スマホに使われている鉱物を取り巻く状況について、初めて知った学生もたくさんいました。一方で、ルワンダで起きたジェノサイドをきっかけにコンゴの紛争鉱物について学んだことのある学生もいました。
その後の話し合いでは色々な観点からの意見が出ました。
- 自分たちにとってはスマホは生活必需品だけど、コンゴの人たちにとってスマホは悲しみをもたらすものだと思った。
- 何度も国境を超えたりするために、部品に使われている鉱物が紛争鉱物でないと証明することが難しいとしている企業も多いようだが、企業にはその責任があると思う。
- 募金など普段の生活プラスアルファでの支援ではなく、自分たちが使っているものにフェアな調達方法を求めるという観点は大切だと思う。
今回は、DVDで学んだ「鉱物を資金源として続く紛争」と「採掘現場の動植物の減少」という問題がどの目標とつながっているかについて考えました。明確な答えがあるわけではないので、違った観点から色々な目標とのつながりを考えたさまざまな意見を聞きながら、お互いに発見があったようでした。
SDGsのゴールをみながら、どのゴールとつながっているかを考えます。 |
授業後の感想には、以下のような意見が多くありました。
- 日本に住んでいると紛争などに巻き込まれることはないが、意外に身近な存在としてあると感じた。
- 国際的な問題は先進国や消費者という立場から捉えてしまいがちだが、多角的な視点を持って根本にあるものを改善していく必要があると思った。
- SDGs達成のためのために私たちができることは、今現在当たり前のように思っていることを当たり前と思わないことから始まることを改めて確認できた。
- SDGsについて学ぶことは表面的になってしまいがちだが、今日のように一つの内容を掘り下げて考えることで、問題の関連性や重大性をより身近に感じられた。
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余談ですが、アップルがiPhone旧機種の動作速度を意図的に遅くしていた!?というiPhoneユーザーにとっては驚きのニュース※が報道されています。「本来は必要のない買い替えを促された」として韓国やイスラエルでも集団訴訟が起きているそうです。
そんな中、エネルギー消費削減策の一環で「計画的な老朽化」を取り締まる法律があるフランスの検察当局は、アップルがその法律に違反する疑いがあるとして予備捜査を始めたそうです。(そんな法律があるとは!さすがフランスですね。)
「持続可能なスマホ」の実現、ひいてはSDGsの実現のためには、今使っているものを使い続けるというのもアクションの一つ。それぞれの立場で何ができるのかを、私も考え続けたいと思います。
(報告:小口)
※日本経済新聞(1月14日)「iPhone速度抑制、世界に波紋 仏で予備捜査」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25664240T10C18A1EA5000/
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