みなさんこんにちは、DEARスタッフの小口です。
去る4月18日、DEARスタッフの岩岡と私で上智大学短期大学部の2年生に「スマホから考える世界とわたし」というワークショップを実施してきました。
まずはアイスブレイクで「部屋の四隅」をやりました。
お題は以下3つ。
続いて、そんな鉱物の一つ「タンタル」や「タングステン」の採掘地でもある「コンゴ民主共和国」で何が起きているかを知るために、DVD「スマホの真実」を鑑賞しました。スマホに使われている鉱物を資金源として紛争が長く続いたことや、その被害者となった人々や動物たちのことは全く知らなかった学生が多く、率直にショックを受けていた学生が多かったように感じます。
「この事実を知って世界ではどんなことが起きたと思うか」と問いかけると、ほとんどの学生が「何も起きなかったと思う」と答えました。ですが実は、この事実を知った欧米の市民のデモ等がきっかけで、「紛争鉱物取引規制」が出来たのです。しかしそれがきっかけとなり逆にコンゴ民主共和国から鉱物を買わないという不買運動が起き、鉱物価格が下落してしまったということもDVDで学びました。
そしてその後「自分にとって理想のスマホとは何か」「どんな機能や工夫があればよいと思うか」という問いかけをしました。
紛争鉱物の事実を知った学生たちは‥
また、大学生ならではの具体的で面白いアイディアとして、
そんな意見に対して「採掘だけではなくて工場で働く人や輸送に関わる人も加えたら、関係者ってものすごい数になりそう」「スマホの部品も1,000個あると考えると、そのアプリ作るの大変そう」という意見もありましたが、まさしくその通りだと思います。
でもスマホに限らず、目の前にあるモノの裏側でどんな人が関わっているのか、どんな工程を経てきているのか、と考えるのはとても大切な視点だと思います。
アイディアを出しあった後、フェアな調達・フェアな労働環境のもとに作られたスマホを販売している会社、フェアフォンについて紹介しました。
日本では未発売のフェアフォンですが、「そんなスマホがあったら買いたいなあ」と、興味を持った学生も多かったようです。
最後に、「自分たちにできることランキング」を一人ずつ考えました。
授業後の感想には、以下のような意見が多くありました。
なおDEARでは、5月26日(土)午後に本教材を使ったワークショップを開催予定です。詳細は改めて発信いたしますので、気になる方はぜひ予定を空けておいてください。
去る4月18日、DEARスタッフの岩岡と私で上智大学短期大学部の2年生に「スマホから考える世界とわたし」というワークショップを実施してきました。
集合写真。一列目中央の学生が持っているのは‥そう、ショルダーフォン(模型)です。 |
まずはアイスブレイクで「部屋の四隅」をやりました。
お題は以下3つ。
- 今持っている自分のスマホは0~1/2/3/4台以上 台目である
- 日本における携帯・スマホの契約数は3000万/6000万/1億2000万/1億6000万台くらいである
- 自分にとってスマホは生活必需品だと思う(とてもそう思う/そう思う/あまりそう思わない/そう思わない)
続いて、スマホに使われている部品や鉱物に関わるクイズをしました。
スマホに入っている部品の数の多さや、スマホに使われている鉱物が世界中で採掘されることを伝えると、学生たちは驚いていました。確かに、こんなに小さなスマホに世界中で旅をしてきた鉱物が入っているなんて、なかなか想像できないですよね。
鉱物が採掘されてから加工され部品になり、組み立てられるまでの経路を地図で確認します。 |
続いて、そんな鉱物の一つ「タンタル」や「タングステン」の採掘地でもある「コンゴ民主共和国」で何が起きているかを知るために、DVD「スマホの真実」を鑑賞しました。スマホに使われている鉱物を資金源として紛争が長く続いたことや、その被害者となった人々や動物たちのことは全く知らなかった学生が多く、率直にショックを受けていた学生が多かったように感じます。
「この事実を知って世界ではどんなことが起きたと思うか」と問いかけると、ほとんどの学生が「何も起きなかったと思う」と答えました。ですが実は、この事実を知った欧米の市民のデモ等がきっかけで、「紛争鉱物取引規制」が出来たのです。しかしそれがきっかけとなり逆にコンゴ民主共和国から鉱物を買わないという不買運動が起き、鉱物価格が下落してしまったということもDVDで学びました。
とあるグループがまとめた関係図。右下に「DEAR」とあるのは、これらの構造を伝える役割を担っている団体として、この関係図に加えてくれたそうです。 |
そしてその後「自分にとって理想のスマホとは何か」「どんな機能や工夫があればよいと思うか」という問いかけをしました。
紛争鉱物の事実を知った学生たちは‥
- フェアトレードのスマホを作る
- タンタルの価値を守る企業が作るスマホを買う
また、大学生ならではの具体的で面白いアイディアとして、
- スマホの初期画面にスマホができるまでの様子が分かる写真を設定すればよいのでは
- Mapのアプリに最初から鉱物採掘地を全て登録しておき分かるようにすればよいのでは
- スマホの生産に関わる全ての人の顔写真と一言コメントを入れたアプリを作ればよいのでは
そんな意見に対して「採掘だけではなくて工場で働く人や輸送に関わる人も加えたら、関係者ってものすごい数になりそう」「スマホの部品も1,000個あると考えると、そのアプリ作るの大変そう」という意見もありましたが、まさしくその通りだと思います。
でもスマホに限らず、目の前にあるモノの裏側でどんな人が関わっているのか、どんな工程を経てきているのか、と考えるのはとても大切な視点だと思います。
とあるグループがまとめたもの。「農作物みたいに『私が採りました!』というコメントがあれば身近に感じるではないか」という斬新なアイディアです! |
アイディアを出しあった後、フェアな調達・フェアな労働環境のもとに作られたスマホを販売している会社、フェアフォンについて紹介しました。
日本では未発売のフェアフォンですが、「そんなスマホがあったら買いたいなあ」と、興味を持った学生も多かったようです。
最後に、「自分たちにできることランキング」を一人ずつ考えました。
- 直ぐにできそうなこと
- 行動に直結させるために、自分自身が実際に体験できること
授業後の感想には、以下のような意見が多くありました。
- 初めて知ることばかりだったので、もっと世界のニュースに敏感になりたいと思った。まずは今日学んだことを家族や友達に話していきたい。
- 貧困を背景として続く紛争に自分たちも関わっていたと知ってショックを受けた。自分が使っているものの裏側をいつも考える視点が大切だと思った。
なおDEARでは、5月26日(土)午後に本教材を使ったワークショップを開催予定です。詳細は改めて発信いたしますので、気になる方はぜひ予定を空けておいてください。
(報告:小口)
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