開発教育の教材ってどう作る?「教材づくりセミナー in 仙台」開催

こんにちは。インターンの長澤です。
7月13日(土)に、教材づくりセミナー in 仙台:NGO等の開発教育教材を学ぶ、を開催しました。

このセミナーは、開発教育の理解、教材の理解、作成中の教材に対して参加者から意見をもらい、内容や質の向上を図ること、NGO間の情報共有を目的として行われました。
セミナーには、教員や学生、NPO関係者など約30名が参加しました。

2つのワークショップが開催され、

1つは学生団体Liga(リーガ)による「ゲームを使った難民支援ワークショップ」というボードゲームで難民問題を考えるワークショップが行われました。この教材は、難民問題について、難しい・触れづらいと考える人でも参加しやすく楽しく学ぶきっかけとなる教材を目指して作られました。

4人で行うこのゲームは、1人1人が国となり、資金をもとに難民の受け入れを拡大したり、定住させる環境を整えたりします。このゲームでは難民の帰還や定住を目的としているので、各国(各プレーヤー)が難民支援に力を入れていくことがこのゲームの目標です。

ゲームに慣れていないうちは戸惑いがありましたが、ゲームを進めていくうちに慣れていき、このゲームを楽しむことができました!

ゲーム中の様子

もう1つは、認定NPO法人IVYが作成した「難民を知るワークショップ~ミャンマー避難民編~」が行われました。

難民になる前の背景、隣国へ逃れる過程、難民キャンプでの暮らしや課題、その後の選択において、ミャンマー避難民についての理解を深めるために教材が作成されました。

ワークショップは、グループで家族になり、隣国へ逃げることや難民申請、難民キャンプでの生活、その後の生活を疑似体験するものでした。

印象に残っている場面は、難民申請する時に待っている人がたくさんいて、私たちの申請書が通るか不安な気持ちになりました。

難民登録申請の様子

無事、難民キャンプに着いてもそこでの生活が決して安心できるものでないということも写真を通じて感じることが出来ました。

例えば、家は竹組で、ビニールで壁が仕切られていて生活音があることや、トイレと家が近くて衛生環境の懸念があることがわかりました。

その後、難民キャンプが閉鎖されることになり、帰還するべきなのか、第3国に移動するか、他の選択をするかなど、どれもメリット・デメリットがあり、非常に難しい状況に直面しました。

そして、IVYのミャンマー避難民への支援について、イラストで示した様々な場面での手洗いの推奨やトイレの設置する事業が紹介されました。

最後に、教材作成のヒントとなる解説、セミナーのふりかえりを行いました。
以下は参加者の感想(一部抜粋)です。
  • 対象者(生徒など)に合わせた、考えた教材づくりが大事。
  • 教材にはいろいろな形のものがあるということを知った。
  • 問題を考えるきっかけづくりが重要。
  • みんなで体験すると、様々な視点を得られ、よいものが出来上がると実感しました。
  • 手順が簡潔な方が実施者としても洗練されたやり方ができる。
  • 何をゴールとして行うか、これは誰の視点から考えていることのなのか、また、現実の世界と本当にリンクしているのか…。様々なことを知ることができた。
このセミナーが教材の理解、教材の内容や質向上につながり、よりよい開発教育が行われればと思います。
充実したセミナーとなりました!(報告:長澤)

参加者、発表者のみなさんと。

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