「ともに生きる~コロナの今、私は、そして世界を何を感じている?」フリースペースえん第4回ワークショップ

こんにちは。DEARボランティアのナンシー(谷田)です。

2月12日(金)に「フリースペースえん」(神奈川県川崎市)で行われた今年度第4回目のワークショップの様子をお伝えします。

今回も緊急事態宣言下ということで、DEARのスタッフ、ボランティアは全員オンライン(ZOOM)での参加となり、海外のゲストの方々、そしてえんのスタッフの皆さんと連携しながらのワークショップとなりました。

今回のテーマは「ともに生きる~コロナの今、私は、そして世界は何を感じている?」でした。なんと!今回はオンラインの特徴を生かし、「世界にいる皆さんと生中継でつながり、お話ししよう!」という企画でした。

1. 私は何を感じている?~コロナ劇場編~

新型コロナウィルス感染拡大で1年が経過し、みんなが日々の暮らしの中で感じていることを最初にアウトプットする時間を取りました。

話題提供者は3人。その話題に対して、自分は「すごく同じ/まあまあ同じ/そうでもない/全然違う」という4つの意見のうち、どれか一つを決め、部屋の4隅に分かれます。

👨 なみ「テレビ・スマホの・ゲームの時間が増えた。コロナ前よりも寝る時間が遅くなった

👦👧 えんの子どもたち

「私は、もともとゲーム好きだったから、変わらない!」
「僕は、運動不足で、少し夜が寝にくくなった」

4択は少し難しそうでしたが、友達が、どこに分かれたかの理由を聞いて、「あ、わたし、こっちだったかも」と移動する人もいました。

🙎 さーやん「大人たちがオンラインでお仕事だから私の話、後で、って言われちゃうことが増えたの。私の話も聴いてほしいのに」

👦👧 えんの子どもたち

「お母さんは変わらないけど、お父さんは、お仕事増えた」
「お父さんもお母さんも変わらない。オンラインやってないから。お母さんはもともとオンラインやっていたから変わらない」
「お母さん、オンライン増えて忙しそう」

兄弟姉妹の中では、親御さんの忙しさの印象が分かれている場面もありました。

👩 ほっしー「私はもともと家にいるのが好きだからステイホーム最高!マスクも別に困ってない」

👦👧 えんの子どもたち

「私も人見知りだからおうち時間が長くてもいい」
「おうちもいいけど、行きたいときに好きなところに行けないのは嫌だ」
「自由がなくなるのは嫌だ、自由がいい」
「いろんなところに行くのを我慢しているのは嫌だ」

自分の中にある今の気持ちを知る、見つめる、伝える…そんな時間になったと思います。

2.世界は何を感じている?~海外生中継編~

世界から3人のゲストが登場!
写真を見せてもらいながら、現地での様子を話していただきました。子どもたちにはどこの国かは伝えず、考えてもらい、最後に国を当てる!という流れでいきました。

【ゲスト1】マレーシア by 洋子さん
コロナ禍でのマレーシアの町の様子を中心に話していただきました。

スーパーに入るのに長蛇の列…!買い物も大変

市場の様子。感染対策をしながら販売、買い物。

お店で検温、消毒、来客者の名前と連絡先を記録する。

この写真を見て、漢字をヒントに中国?台湾?という声が子どもたちから上がりました。

マレーシアでは、なかなか感染者が減らず、増加傾向にあることに警笛を鳴らす意味で、大阪の通天閣を模倣して、タワーが赤色に変わったそうです。

マレーシアは日本と良好な関係をもっています。このタワーがあるペナンでは、市長が通天閣の話を聞き、取り入れたそうです。

【ゲスト2】イスラエル by きむきむさん
イスラエルの基本情報をはじめ、今の様子をお話していただきました。

左の写真の方が作っているのは「ファラフェル」という食べ物で、ひよこ豆のコロッケ。おやつみたいなもの。また、この街にはいたるところにネコ🐈がいるそうです。


公園でくつろぐ街の人々。子どもたちは公園でサッカーをしたり、木登りをしたりして楽しんでいるそうです。

他にも、「クリスマスにゆかりがある」「けっこう厳しいロックダウンがあった」「看板にはアラビア語、ヘブライ語、英語の表記がある」などの色々な情報を教えてくださいました。

子どもたちからは「スカーフをしているから、イスラム教の国ではないかな?」と予想する声も上がりました。また、「寒いの?暑いの?」「季節は?」と次々と質問が起こりました。

イスラエルは今はちょうど冬の季節だそうです。昼間はぽかぽか陽気のようですが、夜になると寒く、きむきむさんは、日本から湯たんぽを持って行ってよかったと話していました。

みんながどこの国か考えあぐねているところ、国旗のヒントが出て、「イスラエル!」と当てることができました。


イスラエルは新型コロナウィルスのワクチン接種率が、世界でとても高いです。「日本はまだなのに、ワクチンがどんどん進んでいる国があってすごい」という声が上がりました。

【ゲスト3】ニュージーランド by 陽子さん
最後のゲストの陽子さんは、ニュージーランドで看護師さんをしていることから、病院での話をしてくださいました。

日本と同じように、病院の扉に張り紙があり、新型コロナウィルスの症状がある人は、病院にそのまま入らないで!ということが書かれています。


ロックダウン中は、防護服を着て、診察していたそうです。ポーズがおもしろいですね!コロナ禍でも職場のみなさんと元気を出し合い、お仕事をしていた様子が伝わります。


しかしながら、親が医療関係者であることで、お子さんが周囲からよく思われないこともあり、辛かったと話されていたことが印象に残りました。

ニュージーランドでは、昨年、新型コロナウィルスの感染者が出た時点で、すぐに4週間の厳しいロックダウンがあったそうです。スーパーとガソリンスタンドしか空いていなかったそうです。

「すべてがストップした状態であっても、政府からの保障があったので、国民はなんとか辛い時期を乗り越えることができた、そしてまた国が一つにまとまった」という話も現地に住む人だからこそ感じることなのではないかなと思いました。

ニュージーランドでは、世界でもコロナ対策が成功した国として注目を浴びています。

ニュージーランドのアーダーン首相は、メディアを通して、子どもたちのために、現在のコロナのことをわかりやすく話し、子どもたちからの質問にも応じているというのがありました。

その質問の一つに「サンタさんは、外国から来られますか」というのがあり、アーダーン首相は、「サンタさんは特別な許可証を持っているから大丈夫ですよ」と答えたそうです。そのエピソードに、えんの会場からも「おお!」と歓声が上がっていました。また「アーダーン首相は、子どもの心配も答えてくれてすごい」という声も出ました。

ゲストの3人の方のお話が終わった後もまだまだ質問は続きました。えんの子どもたちもそうですが、えんのスタッフの方々の質問も熱かったように感じました。

それだけ今回の海外のゲスト話す「生の現地情報」は、とても興味深く、知的好奇心を刺激するものだったと思います。いつもより少し長めのワークショップになりましたが、子どもたちの「知への探究心」を感じました。

今回のように、DEARのワークショップは、毎回、特別な出逢い、「えん」があるなと思います。人との「えん」、時空の「えん」、学びの「えん」、つながりの「えん」…たくさんの「えん」を大切にしながら、次回のワークショップも一緒に楽しく学んでいきたいと思います。(報告:ナンシー)

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