フリースペースえん🍌「知って・つくって・考えようバナナのお話」報告

こんにちは。DEARボランティアのくぼいです。

3月9日(水)に、川崎市のフリースペース「えん」で行ったワークショップ「知って・つくって・かんがえよう バナナのお話」の様子をお伝えします。

今年度最後(第5回目)の今回は、APLA(あぷら)の野川未央さん、福島智子さんと一緒に身近な果物バナナについて学びました。ワークショップ内でバナナケーキを作って食べられる😋というのもお楽しみの一つです。

まずはAPLAの福島さんからのバナナクイズです!

🍌「日本でよく食べられている果物は?」

1位はバナナ!
こどもたちから「毎日食べる」「朝食べる!」などと声があがります。

続くクイズでは、バナナは木ではなく草だということや、花は食べることができる(たけのこに似た食感がするそう!)など、身近なバナナの知らなった姿を知っていきます。

さらに続くクイズでは…

🍌「日本に来ているバナナは主にどの国で作られている?」

正解は「暑いところ、雨がたくさん降るところ」で作られるのです。
日本で売っているバナナの約80%は日本から飛行機で4時間半くらいのフィリピンからやってくるのだそうです。

バナナの種類は何種類くらいあるかな?

🍌「バナナの種類はどれくらいある?」

答えは、なんと300以上!!😲

中には煮込んだり揚げたりと料理に使うバナナもあるのだそう。日本で食べる甘いバナナとは違う種類のものもあるんですね。

日本でよく売っている甘いバナナは「キャベンディシュ」という種類で、今日のバナナケーキの材料にするのは「バランゴン」という種類のバナナです。

ここで今日のバナナケーキに使うバランゴンバナナの登場~!

箱いっぱいのバランゴンバナナ!

箱いっぱいのバナナを手に取りながら「キャベンディシュ」とちがうところを探してみると、「曲がり方が違う」「黒いのもある」「ちっと小さい」「丸い」などなど、たくさんの違いが見つかりました。

よく売られている「キャベンディッシュ」とはどこが違うかな?

早速バナナをほおばる子どもたち(笑)

「黒くても中身はおいしいね!」

バランゴンバナナが出てきたところでいよいよバナナケーキを作ります!

今回は感染対策の為、実際の作業はえんスタッフの皆さんが行いました。

オーブンで焼き上がるのをみんなで待ちながらバナナについてさらに詳しく知っていきます。
お話ししてくださったのはAPLAの野川さん。
まずは、バナナの農園(プランテーション)の写真を見ます。

バナナだけをつくってる農園のことを「バナナ・プランテーション」といいます

広大な土地に見渡す限りのバナナ畑。
広さは山手線の内側くらいあるのだそう。

土を見るとカチカチでピンクっぽい色をしています。地面には虫よけのが薬が撒かれていて、実際に行ってみると虫もいないし鳥の鳴き声も聞こえてこないのだそうです。

バナナには虫が近寄らないように薬のついた袋をかけられていて、花には薬を注射した跡が残っています。空から薬を巻いているので葉っぱも白く、収穫されるまでの間ずっと薬漬け。時には飛行機ら撒かれた農薬を浴びてしまうこともあるのだとか。

「えんにこんなに薬をまかれたら?」
「農薬で水が汚れていたら?」
「いやだー!」

「腐らないように薬漬けになったバナナってどう思う?」
「薬がないのがいい」
「作る人たちにもその土地にとっても安全なバナナがいいよね」


そこで今度はバランゴンバナナの畑を見てみると、さっきのプランテーションバナナ農園とはまったく違い、バナナの他にも色んな木が生えているし、土はふかふかしていて草もたくさん生えています。

収穫したバナナは一塊が約30kg。肩に担いで運んだり、ロバや水牛🐃に引いてもらって運んだりします。ロバや水牛が運んでいる様子を見てこども達からは「近くで見てみたい!」なんていう声も上がっていました。

集荷場所に運び込まれたバナナは、大きさや長さの基準を満たしているものだけを買い取ります。そして、日本に送る前に熟度に問題がないか、厳しくチェックします。

黄色くなったバナナは中に虫がいるかもしれないので日本の港で廃棄されてしまうため、熟していない緑色の状態を保たないといけません。

検品を受けたバナナは各地のパッキングセンターからマニラかダバオの国際港に運ばれ、冷蔵コンテナに積み替えられて約一週間かけて船🚢で日本にやってきます。

日本に着いたバナナは植物検疫を受けた後、13度に保たれた倉庫で保管されます。この時点でもバナナはまだ緑色で、注文数に応じて追熟加工されるのだそうです。

その後リパックセンターで袋詰めされていよいよ出荷となるのですが、この段階で黒い部分や傷があったり、軸が悪くなっているものは選別されて捨てられてしまうのだそう。中身はきれいなのに!

🍌「捨てられちゃうバナナ、もったいないよね。どうしたら無駄にならないかな?」

との問いに

「お菓子にする」「ジュースにして飲む」「ごはんにする」
「肥料にする」「揚げ物」「きんんぴらとか」

他にも「バナナの皮で染物ができるかもしれない」

「紙も作れるかもよ」
「繊維で洋服も作れるよ」

などなどたくさんのアイデアが出てきました。

お話しがひと段落したところでいよいよバナナケーキが焼き上がりました!😀

おいしそうに焼きあがりましたよ~

オンライン参加の私でも画面越しに香りが感じられるほど美味しそう!
バナナケーキを食べ始めると、一瞬の静けさのあとあちこちから…

「めっちゃおいしい!」
「うまい!」
「パンみたい」

という声が聞こえてきます。中には「ママが作ったのの2番目においしい!」という声も。


オンライン参加組さんも一緒にバナナケーキを焼いて、画面越しに見せてくれましたよ。こちらもおいしそう!



実際にバランゴンバナナを味わいながら、バナナについて知り、考える時間になりました。

フィリピンで大切に育てられてやってきたおいしいバナナが無駄にならないよう、APLAでは「ぽこぽこバナナプロジェクト」を行っていて、捨てられてしまうバナナの使い方を募集しているそうです。ひぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。(報告:くぼいなみ)

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