<プログラム>
- 参加者自己紹介&アイスブレイク
- レクチャー 講師:深草亜悠美(国際環境NGO FoE Japan)
- グループディスカッション
- インフォメーション
講師の深草さんと参加者の皆さん(FoEのロゴにもある地球をイメージして) |
答えがすぐには出ない大きなテーマを取り上げるDEARカレッジですが、今回取り上げた気候変動とエネルギー問題は喫緊の課題としても世界で様々な取り組みや議論が行われています。
環境と社会をテーマに40年以上前から活動されているFoE Japanから深草亜悠美さんをお迎えし、政策の側面から気候変動問題を考え、私達に何ができるのかを考えてみました。
深草さんはご自身がエネルギー問題に関わるきっかけとなった2つの原体験を最初にお話ししてくださいました。
大学1年生の時に東日本大震災を東京で経験。あの爆発した原発で作られたエネルギーを使って今まで生活をしていたということ、それが関東ではなく福島で作られていたということ、そしてそれらのことを何も知らずに無頓着であった自分に大きなショックを受けたのが最初の原体験でした。
大学も学生も不確かな情報に翻弄されながら生活を送っている中、もう一つの原体験に出くわします。
震災後、深草さんが通っていた大学に入学した方が、「人間が直すことのできない原発は危険だ」という考えの下、経産省前でハンストを行うなどの活動を積極的に展開していることに衝撃を受けたのです。
同じ学生で実際に行動を起こしている姿に深草さんは強い衝撃を受けました。彼女との出会いで深草さんはもっと行動を起こそうと決意します。
もともと環境問題に多少の関心はありましたが、自分に何ができるのか、どこに行けばいいのかすぐには分かりません。そんな時に、環境問題を扱う授業を履修していた深草さんは授業内でFoEを知ります。
世界で活躍する3大環境NGOの中の一つに、以前から知っていたグリーンピースやWWFと並んでFoEが紹介されていたのです。日本では知られていないけれども海外では広く活動している団体であること、環境団体の中でも市民活動や社会調査などに力を入れていることも知りました。
社会との関係性に興味をひかれた深草さんは、FoEでのインターンを志願したのでした。一旦大学院進学のために離れますが、卒業後スタッフとして入職され、現在に至るまで問題の影響を受けている人々に寄り添いながら活動をされてきました。
深草さんの原体験を聞いていると、今や世界的な環境団体で長年働かれている人であっても、起きている問題に巻き込まれて初めてその問題の大きさに気づいた経験があったのだ、ということが分かるかと思います。しかも、その問題の解決のために何が自分にできるかと考え、そこから行動を起こすまでにもさらなるハードルがあったことも分かりました。
改めて、問題解決に取り組む人たちが最初から志や意欲が高いから活動をするのではないということを確認できました。どんな問題であっても、その解決のための参画の機会は全ての人に開かれているんだということです。
深草さんからは、現在の気候変動の影響が広範囲にわたっていること、気候変動の原因にはCO2を大量に排出してきた先進国の歴史的な責任があること、日本のエネルギー政策の現状と課題についても説明がありました。
- 「適当な答えに行き着かないところに現実を感じた」
- 「自分の無知を知った」
- 「話が多岐にわたっていて、結局たどり着くところは各個人に省エネ?というところがちょっと腑に落ちない感じがした」
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