関西学院大学のCLUB GEORDIEで「18歳成人とキャリア教育」ワークショップ

関西学院大学の国際交流・国際協力支援団体であるCLUB GEORDIE(クラブジョーディ)に所属する学生さんたち向けに、『18歳成人とキャリア教育』のワークショップをオンラインで開催しました!

皆さんグローバルな活動に関心のある意欲的な方ばかりでした。



今回使用した教材『18歳成人とキャリア教育:グローバル社会で「おとなになる」を考える』は、「おとなになる」ことを描きつつ、社会構造の何を知らないか、何を知りたいかを追求し、地球的課題への関心とコミットを広げながら、地域参加、職業参加、社会参加をする教育の一つのご提案となります。

プログラム

  1. オープニング
  2. 18歳成人までに知っておきたかったことは?
  3. 「はたらく」を考える
  4. 世界のはたらく人
  5. ふりかえり


1. オープニング


オープニングでは団体・講師挨拶やワークショップの目的、今日の流れ、グランドルールを説明しました。

また、参加者の皆さんのアイスブレイクも兼ねて、グループに分かれて自己紹介と、『自分や誰かに対して大人だなぁと感じたのはどんなとき?』というテーマで話してきてもらいました。

グループワーク後には、チャットでグループ内で出た意見のシェアをしてもらいました。

出てきた意見としては、「コーヒーのブラックを飲めた時」というものや、「選挙に行けるようになった時」「気持ちのコントロールができるようになった」「バイト先で仕事では社会人としてみなして接すると言われた時」などが出てきていました。


2. 18歳成人までに知っておきたかったことは?


教材のワークシートを使って、大人になるまでに知っておきたかった・学びたかったことを個人で最大5つまで選びました。



その後、グループに分かれて集計しながら選んだ理由や具体的にその項目のどんなことを知りたかったのかなどシェアをしました。


グループワークでは、メンバー全員が選んだ項目に着目したところや、逆に一人しか選ばなかった項目に着目したグループもありました。

帰ってきてから全体シェアを行いました。発表の中では、「税金や選挙についての票が多かった」「海外の国と日本と比べて性教育のことの言及があった」などの意見が出ていました。


こちらから補足の説明として、たくさんの票が入ったものも、一人だけが入れていたというものも、誰からも選ばれなかったものでも、どれも社会を生きていくために大切な項目であることを伝えた上で、他の大学で実施したときや教材作成中のリサーチ時のアンケート結果などをシェアしました。どんなことをこれから学んでいきたいのかのアンテナを立てていくきっかけになればというこちらの想いもお伝えしました。


3.「はたらく」を考える


まず、「はたらく」とはどんなことだと思うか?という問いに対して、チャットでそれぞれの答えを書いてもらいました。


「お金を稼ぐこと」が多く出ていましたが、「自分の人生の軸」「社会に貢献すること」「生きがい」などの意見もありました。


そして、そのイメージはどこから来ているのかという問いかけから、家事や学校での掃除、ボランティア活動などはどうなのかと例を出して考えてもらい、報酬を得る労働(ペイドワーク)だけでなく、報酬を直接得ない労働(アンペイドワーク)や、人や社会に求められていることに応じる行為も含まれることを説明しました。


ただ、今回は報酬を得る労働(ペイドワーク)に注目し、Googleスライドのワークシートを共有し、「仕事をするにあたって、自分にとって大切だと思う」ものの順番を考え、ダイヤモンド型のランキングにするワークを行いました。

それらをグループでシェアした後、全体で発表しました。

「出世するがみんな低く、地位よりも人間関係や環境などを重視していた」「安定や収入が人気だった」「収入よりも楽しさを重視する人もいた」などさまざまな意見が出てきました。


4. 世界のはたらく人


教材に掲載している世界の5人のはたらく人のストーリーを、グループで同じ人のストーリーを読み、大事だと思うところや気になったところをメモし、その内容をグループでシェアしました。


グループでのトークテーマは2回分用意し、「ストーリーを読んだその人にとってはたらくとはどういうことだと思ったか」「その人の働き方に影響した社会の事柄(出来事や制度など)は何か/印象に残ったことは何か」について話してもらいました。

全体では「ストーリーを読んだその人にとってはたらくとはどういうことだと思ったか」のテーマについて主に発表してもらいました。


さまざまなルーツ、国や地域の人の話を読むことで、「普段の生活ではあまり見えないところ」へのより新たな発見や気づきがあったようです。


5. ふりかえり


ふりかえりとして、3でやったダイヤモンド型ランキングに変化はあるかという問いかけをしました。

その後は時間の関係で感想アンケートを書いてもらう形でワークショップは終了しました。


アンケートより


受講者の皆さんからのアンケートのお声として、以下のようなものがありました。

  • 『おとな』になることについての新しい価値観を得る事ができた。 働き方についてより深く考えるきっかけになったしとてもためになった。
  • 勝手にみんな同じイメージを持っていると思い込んでいたが みんなそれぞれいろんな意見を持っていて、それに触れることができて自分の中に新しい考えが生まれた。
  • 大人になる感覚は人によっても国によっても異なっていて一人一人がちゃん違う考えを持っていると感じた。
  • はたらくことやおとなになることについて見つめなおすことができました。18歳になる前、高校生の時から知っておけばよかったと思うこともたくさんあり、教育や知識を得ること、知っておくことの大切さがわかりました。
  • 学部的にこういう話を授業ですることはないですし、友達とも話すことはありますが、あまり真剣な感じではなく世間話程度なので、このように改めて向かう時間を取ることで自分の中の気持ちを整理できたと思います。本当に参加して良かったと感じました。 

これから皆さんが社会を生きていく上での学びのきっかけとなれたらうれしいです!

CLUB GEORDIEの皆さん、ありがとうございました!(報告:進藤夏葉)

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