こんにちは🌸DEAR事務局スタッフ松川です🙋
神奈川県川崎市にある「川崎市子ども夢パーク」内にある「フリースペースえん」。こちらで2月9日(金)に2回目のとなるワークショップ「パレスチナ・ガザについて知ろう!その2」を実施しました(1回目の様子はこちら:https://dearstaff.blogspot.com/2024/02/blog-post.html)
DEARでは、1年に5回、えんで参加型ワークショップを実施するという「講師派遣」のお仕事を2014年から続けています。この日おじゃましたメンバーは、DEARの中村と松川、ボランティアさん4名(ボランティアのみなさま、いつもありがとうございます!)。
そして今回はスペシャルゲストとして、DEARとつながるNGO・パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)の、中村哲也(以下、哲也さん)さんと内間美結さんをお招きしました!
講師派遣のお仕事では、ご要望のテーマに合わせて、つながるNGOとコラボしてより深い学びをお届けすることも可能です。ぜひお気軽にご依頼ください。
https://www.dear.or.jp/facilitator/
子どもの声を届ける
ガザには「ナワール児童館」という、CCPが2006年から支援されてきた施設があります。哲也さん曰く、「子ども夢パークに似ている」のだそう。
https://ccp-ngo.jp/project/gaza-nawwar-center/
自分と似た施設にいる、自分と似た年齢の子どもたち。生まれた場所が違う、ただそれだけで、戦禍の中にいる。一体どんな風に生きているのだろう。何が好きで、何を描き、どんな夢を見ているのだろう。CCPが記録した子どもたちの声が、静かな部屋に響きます。
肉声と、表情と、絵を通して感じたのは、どうしようもなく「同じ人間」だということ。
英語が好き。ダンスが好き。遠足も好き。
夢はお医者さん。宇宙飛行士。学校の先生。
願いは、日本の子どもと一緒に遊ぶこと。
そして安全に自由に楽しく生きること。
ナワール児童館の子どもたちが書いた絵を観て、なにを表現したのかみんなで考えました。
「なんで風船があるんだろう」
「旗の下についているのは爆弾かな」
「戦闘機かも」
「かわいいハートがあるよ」
想像し考える力を思い切り働かせた後、絵のタイトルが明かされました。
「爆弾を落とさない飛行機」
「飛行機が爆弾ではなく、楽しいことやきれいなものを運んできてくれたらいいのに」。
そうした想いが込められているそう。
もう一枚の絵がシェアされました。ここでもえん子どもたちは、読み取ろう、理解しようと、懸命に考えていました。
「人が逃げている」
「アスレチックがある」
「爆弾で火事が起きているのかも」
「この人は火を灯していると思う」
「これはガザの中と外とを表した絵です。有刺鉄線で囲まれているガザ。人々は暗い中で火を灯したり、テントで暮らしている。一方、ガザの外は明るい世界で、色とりどりの丸はアラブの国々。そして、外の世界とガザとを行き来しようとした人々が攻撃を受けている。そんな様子が描かれています」
「ナワールの子どもたちの作品集」https://ccp-ngo.jp/project/gaza-nawwar-center/
ぜひ、ご覧になってください。
「ガザに暮らす人々が奪われているのは【自由】です。自由に学ぶこと、遊ぶこと、そして生きることが奪われています」哲也さんは語ります。
日本の私たちに向けたガザの子どもたちの言葉は「知ってくれてありがとう」でしめくくられていました。「今まで知らなくてごめん」と胸がぎゅっと苦しくなったのと同時に、学び続け、関わり続けることを誓いました。
できることは、ある
「ガザでは食料が不足し、それに伴い食品が値上がりしています。日に日に痩せていくCCPの現地スタッフの食事は一日一回だそうです。ガザに広がる主要な水道管3本のうち、2本が破壊され、それに加え電気がないので、水が届きません。こうした現状を踏まえ、CCPでは炊き出しをしたり、水やガスをトラックで配送する支援もしています。子どもに対する支援としては、楽しいゲームや運動などのアクティビティをしたり、おもちゃを届けています」
CCPの活動は、こうした緊急支援にとどまりません。事態の舵を握る政治への提言や、政治を揺るがす市民への学びの機会も提供しています。
何を隠そう、私は昨年末、CCP主催の全3回のオンラインセミナー「パレスチナ問題 入門セミナー」を受講し、視聴期間が許す限り、何度も何度も見返し、学ばせていただきました。https://ccp-ngo.jp/news/
【できることはたくさんある】それが学びの収穫でした。緊急チャリティ上映会を開き、自作したチャリティステッカーの売上や入場料をCCPに寄付したり、読書会デモを開催したり。知り、考え、行動する。種を受け継ぐプロセスの中で、出会う人との交流は、さらなる一歩への力をくれます。
この日、参加した大人たちからも次々と質問が出たのが印象的でした。
「ハマースに対するガザの人々の想いは?」
「何を情報源にしたら良いでしょう」
「アメリカが鍵を握っていると思う。なぜパレスチナはアメリカを頼らない?」
「同じ大学生の友人たちの関心が薄い。関係しているはずなのに。どうしたら自分事として考えてもらえるのか」
ボランティアとして参加してくれた大学生とCCPの哲也さんがつながり、新たな学びの場という種が生まれていて、本当に嬉しい気持ちで見守りました。
哲也さん自身、大学生時代、パレスチナに行ったことがある先生に出会ったことが今につながっているそう。最後に原動力を伺いました。
「初めてパレスチナに行った時、何が問題か分からなくなりモヤモヤしました。『もっと知りたい。知らなきゃ分からない』その想いで進み、そして現地を訪れるたびに友達が増えていきました。
遠い国だけれど、でも、今この瞬間もパレスチナの人たちは生きています。想像してみて。そして、何ができるか、一緒に考えましょう」
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